リハビリテーション科

担当医師表

午前9:00-12:00※受付は
8:00-11:30
  • 森下
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ご案内

当院では「ボツリヌス療法」、「促通反復法(川平法)」、「PASシステム」、「拡散型圧力波(マスターパルス)」を導入しています。

脳卒中患者さまに対するボツリヌス療法について

脳卒中後に麻痺した上下肢の筋肉が不随意に硬くなり、歩行や日常生活の妨げになることがしばしばあります。このように筋肉が硬くなることを痙性といいます。

ボツリヌス療法はこの痙性を注射で軽減するもので、効果は3~4ヶ月持続します。当院では2013年からボツリヌス療法を開始し、筋電計での結果、日常生活での使いやすさで良好な結果がでています。さらに、ボツリヌス療法は促通反復法などの適切なリハビリテーションと組み合わせることで、一層その効果を発揮すると考えられます。

脳卒中患者さまにたいする促通反復法(川平法)について

脳卒中のリハビリテーションの手技は変わりつつあります。これまでは脳卒中になって運動麻痺がおこってしまうと、初期の自然回復以降は回復は難しいと考えられていました。しかし最近の研究では、効果的なリハビリテーションを行うと、損傷した運動神経回路が再構築される可能性があることがわかってきました。

この効果的なリハビリテーション手法の一つが促通反復法(川平法)で、鹿児島大学のリハビリテーション科教授川平和美先生により開発された新しい方法で、マスコミでも取り上げられております。 当院でも、鹿児島大学リハビリテーション科で直接指導を受け、多くの患者さまに川平法を行っております。

促通反復法の詳しい紹介は、こちらをご参照下さい。

PASシステムについて

脳卒中になると後遺症で手や足に麻痺が残ることがあります。麻痺の回復にはリハビリテーションが重要であり、当院では川平法など最新の治療を試みています。さらに注目されている治療の1つである電気刺激を使った「筋電制御電気刺激装置(PASシステム)」を導入しています。PASシステムは、脳に障害を受けたことにより、筋肉への筋電信号が弱くなったりした場合に、患者さんの筋電信号を的確にキャッチし、最も適した電気の刺激をオート制御で出力し、筋肉の動きを改善させることを目指した先進のトレーニングシステムです。

  • 電気刺激装置としてIVESを使用しています。

拡散型圧力波(マスターパルス) について

当院では「拡散型圧力波(マスターパルス)」を導入しております。圧力波は圧縮した空気から発生したエネルギーにより、ピストンがアプリケータにぶつかることで圧力波を生み出します。

圧力波を患部に照射することで筋組織のリラクゼーション、筋筋膜疼痛など慢性疼痛や硬さの改善が期待できます。慢性疼痛をはじめ、整形疾患における術後拘縮や脳卒中、脳性麻痺などの痙性に対しての治療として用いています。

当科のご案内

リハビリテーションセンターでは、病気やケガをされた直後より、患者さまが少しでも早く回復して、自宅へ帰り、日常生活の自立や地域生活に戻れるように、病院全体として医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が一丸となり連携して早期より治療を行っています。

施設基準 ※厚生労働大臣が定める

  • 脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅰ)
  • 運動器リハビリテーション(Ⅰ)
  • 呼吸器リハビリテーション(Ⅰ)

施設面積

  • 約534㎡
  • 当院は、平成18年6月にリハビリテーション施設基準の認可を受け、施設基準最高の設備、スタッフ体制による質の高いリハビリテーションを提供しています。

理学療法

立てない、歩けない等の障害は病気や外傷によって引き起こされ、病気の症状や程度、経過や状態により異なるので同じ診断名でも障害の程度に個人差を生じます。

廃用症候群(使わないことで生じる障害)

人体の各器官(心臓・肺・筋等)は、使うことで機能を維持しています。使用しない期間が長いと、機能は低下します。

誤用症候群(誤った使い方で生じる障害)

誤った方法で運動を行うと悪い癖がついたり、使いやすい部分のみが強化され、治療が必要な部分の機能は改善されません。

過用症候群(運動のし過ぎによる障害)

特に麻痺等の障害がある場合、疲労が生じるまで運動を行うと麻痺の回復を阻害し、痛みを誘発する原因となる場合があります。

以上のような2次的要因により回復がますます遅れる場合があるので、正確な診断と確実な治療を実施し、患者さまが笑顔で在宅復帰をしていただける理学療法科を目指します。

作業療法

作業療法とは人が目的を持って行う動作(目的動作)、例えば服を着るなど日常生活に必要なことから余暇活動までを広く“作業や活動”と捉えています。
病気やけがによって直接起こる機能の低下(一次障害)や、それに順じて使わないなどの理由で起こる機能障害(二次障害)に対して、患者さまの自然な回復を妨げないように、“作業や活動”を用いて治療します。

言語療法

脳梗塞や脳出血などによって、言葉に関する脳の機能がダメージを受けることで失語症や構音障害といった言葉に障害が現れることがあり、また嚥下障害といって食事の時にむせやすい、食べ物が飲み込みにくいといった症状もみられる場合があります。
当センターの言語聴覚士が主に成人の言語障害に対して、発症後早期に障害の適切な診断及びアドバイスを行って行きます。

在宅復帰支援

病気や怪我をされた直後より医師の指示の元、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が連携して患者さまが少しでも早く在宅生活に戻れるように治療をしています。
また退院に際して、患者さまやそのご家族さまの様々な不安や疑問にソーシャルワーカーがご相談に応じ、安心してご自宅に帰っていただけるようお手伝いをさせていただきます。
在宅支援グループ、介護老人保健施設など和幸会グループ施設の中で、さまざまな連携をとっていますので、安心してご利用いただけます。

整形外科疾患

下肢切断後の義足、膝サポーター、アーチサポートなどの足底板など

脳神経外科疾患

脳神経外科疾患:脳卒中の麻痺に対する短下肢装具など

川村義肢と連携し、古くなった装具の修理や、新規作成・再作成など、患者さまの現状を評価し相談させていただきます。

嚥下造影検査

嚥下障害のある患者さまに、嚥下状態の評価・食形態決定など安全な経口摂取を目標に嚥下造影検査を行っています。

訓練効果や改善度を表せる装置の導入

訓練効果の確認や問題点、改善度を分かりやすく表せる装置を導入しています。

様々な装置

小児リハビリテーション

理学療法部門では、運動発達がゆっくりなお子さんや整形外科疾患・先天性の障がいを持つお子さんにたいして、座る・立つ・歩くなどの基本動作を主とした運動機能の維持・獲得を目的に様々な支援を行います。また医師の指示の下、補助具や装具を作成し、定期的に評価や調整を行います。

作業療法部門では、月齢に比べて運動発達に遅れの認められるお子さんや、自閉症スペクトラム障がいなどのような情緒や行動に困りごとが生じている場合など、医師の指示に基づき、運動器の発達を促し、手先の器用さや、身の回り動作、人との関わり方などに対しても、支援させていただきます。

言語療法部門では、言語発達遅滞、機能性構音障害、吃音など言語、コミュニケーションに不自由があるお子さんの成長に合わせて、言葉やコミュニケーションをはぐくむ遊び、関わり方への支援、発音の練習などへの指導を実施させていただきます。

奈良県庁HP「面倒見のいい病院」にて紹介されています

当院のリハビリテーション科が、奈良県庁HP「面倒見のいい病院」にて紹介されています。
当院のリハビリテーションに対する考え方や取り組みが紹介されていますので、ご興味をお持ちの方はぜひ一度ご覧ください。

奈良県庁HP「面倒見のいい病院」サイトはこちら

医師紹介

    1. リハビリテーション科/脳神経内科 森下真次
    ご挨拶

    長年、神経内科医として脳卒中や神経疾患の診療に従事してまいりました。
    ここ10年位はリハビリテーション科医として、脳卒中・神経疾患を中心としたニューロリハビリテーション(神経疾患のリハビリ)だけでなく、内科疾患に伴う内部障害のリハビリにも取り組んでいます。宜しくお願いいたします。

    資格
    1. 日本リハビリテーション医学会 専門医 認定臨床医 指導医
    2. 日本神経学会 専門医 指導医
    3. 日本内科学会 総合内科専門医 臨床認定医
    1. 日本臨床神経生理学会 専門医・指導医(筋電図・神経伝達分野)
    2. 日本抗加齢学会 専門医