CT室での心肺停止対応訓練
当院の救急救命士は、看護部に所属しており、看護部と協働しています。
ER室(救急外来)での勤務、他院への紹介患者搬送、他院からの入院転院の患者搬送、院内研修、法人内の講義など数え上げたらきりがないくらいに活動してくれています。
今回、病院内でコードブルー発生事案がありました。
コードブルーが発生した際に適切な行動を取るために、病院では定期的にコールが発生した際の対応を確認する訓練が必要と言われています。
慣れない環境や突然の発生には、緊張や不安から冷静な対応ができなくなることがあります。落ち着いて行動できるよう、定期的な研修やケーススタディには積極的に参加し、自身の理解を確認することが重要ですが、なかなか自分事として捉えることは難しいと感じていました。
今回は、放射線技師主任より、「BLS(一次救命処置)は受講しているが、通常業務中、突然呼吸停止などに遭遇した場合、自分達が動けるのかなと思う。そんな状況設定で訓練したい」と申し出があり、実施に至りました。放射線科スタッフと看護部と救急救命士合同で、訓練を実施しました。
放射線医師や外来看護師も参加し、緊張感のある訓練でした。実際に、CT撮影時位置を合わせている時に、反応がなくなる想定のケーススタディを行いました。
- AEDの場所がとっさにわからない。
- コードブルー宣言は?
- コードブルーが発生したときの流れが混乱?
- 胸骨圧迫が早く浅くなってしまう。
- 医師から経口エアウェイを行う指示がされたが、どれかわからない。
- ER室に搬送するストレッチャーが到着したが、移乗タイミングが合わない。
など様々な問題が浮き上がりました。
しかし緊張に負けず、問題点と真撃に向き合いER医師、看護師に引き継ぐまで頑張って完遂できました。
今回は、放射線科との訓練でしたが、先月は歯科医と歯科衛生士からのBLS依頼がありました。理学療法士からは、転倒によって頸損を疑った患者の搬送法などの訓練依頼がありました。
通常勤務中に起こりうる問題を予測し、その訓練が必要であると声をあげて自分事として捉えられることはすごく大切な事だと思います。また、それをなんとかしようと声をあげてくださる職員がいることに心強さを感じました。
今後も、約30分の研修でも、部署間で切磋琢磨し交流することを大切にしていきたいと思います。
看護部 救急救命士 井上博